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ミンガラーバー

最近は子育てブログっぽくなっていたのですが、一応「NGOミャンマー駐在員の・・・」という名前がついているので、NGOっぽい話もいろいろ書いていきたいと思います。



第一回目は、学校建設について。

学校建設1


学校建設というと、「良いことをやっている」というのがわかりやすい感じで、支援する側から人気があります。

子どもたちが嬉しそうに勉強している姿は絵になりますしね。


その一方で、「建設した後はどうするのか?運営できるのか?」と心配されることもよくあります。

(こっちは国際協力のプロなんだから、持続可能性なんて考えてるに決まってるやろ!!と心の中で思ったりして・・・)




1.学校建設の流れ


1)案件があがってくる

○○村が学校を建てたがっている、という情報がTPAに来ます。
教育省を通したり、TPAのフィールドコーディネーターを通じて情報があがってきます。

建設を希望する村には、希望理由や見積もりなどを記載した申請書を提出してもらいます。



2)調査

申請書が出た村に、TPAが調査に行きます。
申請書に書いてある内容を確認したり、本当に支援が必要なのかをヒアリングを通して確認します。

また、TPAと一緒に事業をやっていくのであれば25%ルールに従ってもらう必要があることや、建てた後の維持管理の方法なども話しあいます。(25%ルールについては別記事で書きます)

この時点では、まだドナーが見つかっていないので、確実に建設できるわけではないことも説明しておきます。

学校建設2


3)調整

TPAのカウンターパートである国境省と相談し、その村の学校建設を進めてよいか調整をします。
調整ができていないまま事業を進めると、「そこではなくて別の学校にしろ」などと後から言われて困ることになるので、大変重要な作業です。

また、TPA内部でも、理事会に上げて建設の許可を取ります。

国境省とTPA理事会からOKが出れば、いよいよ資金集めとなります。



4)資金集め

助成金に申請したり、個人ドナーさんを探したり、寄付金を募ったりして、建設資金を集めます。

TPAでは、助成金や個人ドナーさんからの寄付金で建設を進めることがほとんどです。

学校建設3

5)建設

資金が集まったら、村に資金を数回にわけて渡して建設をします。

学校建設の主体となるのは、村の学校建設委員会です。
TPAは定期的に村を訪問し、建設状況のチェックや資金管理のチェック、困ったことの相談に乗ります。

TPAのスタッフが実際にレンガを積んだり、セメントを塗ったりといった作業をすることはないです。
村が雇った大工さんや左官さんがやります。

プロの大工さんや左官さんでなくてもできる部分は、村の人が労働奉仕で行うこともあります。

その辺のコーディネートは、すべて村の建設委員会に任されています。
TPAは進捗チェックや、アドバイスをすることがメインの仕事となります。



6)ハンドオーバー

校舎が完成したら、落成式を行い、教育省に学校をハンドオーバーします。

実際の学校の維持管理は、村の学校教育委員会が担うことになります。
TPAは、たまにモニタリングに来ます。

学校建設4



2.建設後の運営について


学校を作る!というと、学校がない村に校舎を建てて先生を雇って・・・ということを想像するかもしれませんが、
TPAの場合は、すでにある学校の建設しか行いません。

校舎が狭い、老朽化している、などの理由で新しい校舎がほしいという学校が対象です。

すでにうまく運営されている学校なので、ハンドオーバー後もそこまで大きな問題がなく運営できます。



なので、「建設後の運営はどうするのか?先生の給与は??」などという質問は関係ないということですね。

教育省にハンドオーバーされた学校は、政府の学校となりますので、政府から先生を派遣してもらえます。

その他、こまごまと必要なことは、村の学校委員会がリーダーシップをとって実施しています。


学校建設5



3.学校建設事業の成功のために

学校建設事業において、成功のキーとなるのは、村の学校委員会の人たちです。

「自分たちの村の子どもたちに教育を受けさせたい!」という熱い想いを持ち、できる限りのツテをたどって、教育省やTPAにたどり着きます。(役所なんて、村の人たちにとっては怖いところなのに)

慣れない申請書を書いて、建設資金の管理をしたり、大工さんや労働奉仕の調整をしたり・・・。



しかも、学校委員会の人たちはすべて無償でやっています。

バイクのガソリン代なども、自腹で払っている人が多いみたいです。

(なので、「村の委員会をやると奥さんから怒られる」という冗談をよく聞きます)笑



リーダーシップをとって、村のために頑張れる人がいるからこそ、一緒に学校建設ができます。

学校建設が終わったあとも、運営の心配をすることなく、安心して任せることができます。




国際協力というと、「貧しい人たちのために、やってあげている」というイメージを持つかもしれませんが、主役は現地の人です。

私たちTPAスタッフは、脇役・裏方・応援団という感じ。


自分の村のために頑張る現地の人たちを見ると、いつも嬉しい気持ちになります。






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(よくわからなかったら、とりあえず月額1000円の会員になっておけばOKです)笑



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