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ミンガラーバー


まだ出張中で家に帰れていないです。明日の夕方には、戻って子供たちに会えるので楽しみ!

さて、今日は仕事モードなので、NGOの活動のことについて書きます。




このブログでも何度も登場しているタンボジセンター。

経済的に貧しく、高校に通えない生徒たち(1学年8名ずつ、2学年)を育てている寮です。

「将来の農村リーダーの育成」を目指し、高校教育、農業畜産、生き方セミナーの3本柱で教育を行っています。


毎年5月中旬に、選抜試験を行っています。

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今年の試験の様子。

応募者60名、試験参加者45名でした。
この中から8名を選びます。


午前中は筆記試験(英語、数学、国語、一般常識の4科目)、午後は面接です。



選考基準は

・高校に通うことが難しい(高校からの距離、家の経済的状況)が、通いたいという意志を強く持っているか

・農業畜産に興味があり、農作業やえさやりなどの仕事をしっかりできるか

・規則をしっかり守れるか


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筆記試験は形ばかりで、実際は一人ずつの面接で決めています。


タンボジセンターは、勉強だけでなく農作業の時間も多く、大変です。

中には「日本がやっている寮だから、いい先生に勉強を教えてもらえるんだろう」などと思って試験を受けに来る子もいます。

「勉強だけやりたい、という人は、町の受験用の寮に入ってください。タンボジの規則は厳しいです。」などと説明し、面接を辞退する子も出ました。

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筆記試験の合格発表の様子。合格者は面接に進めます。

筆記試験の点数が悪くても、近くに高校がない子は全員面接に進めるようにしました。

また、筆記試験で落ちても、「面接を受けさせてください」と言ってくる子は熱意があるので合格。


45人の中から選ばれたメンバーは、頑張って毎日を過ごしています。





で、この入寮試験でのこと。

印象に残った一人の女の子がいました。


お父さんはお酒ばかり飲んでいる、お姉さんは精神がおかしくなってしまった、お兄さんたちは怠け者。

働き手はお母さんだけだが、お姉さんの世話も大変なので、お母さんも最近は体調を崩しているとのこと。


高校に行くには、村から通うことはできず、他村の僧院や寮などに行く必要があります。

しかし、僧院に支払う食費や、最低限の学用品を買うお金すらない彼女。

タンボジに来られなかったら、高校に行くのはあきらめて働きに行くしかないそうです。


なんとかこの子を選んであげたいと思いましたが、プレッシャーに弱そうで、タンボジでの生活に耐えられないのではないかとの判断。
選んであげることができませんでした。


一緒に選考を行ったTPAのローカルスタッフたちも、この子の境遇には大変心を痛めていました。

「なんとかしてあげたいね・・・」と議論を重ね、スタッフが彼女の村まで様子を見に行ったりもしました。

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スタッフミーティングの様子



そして、「彼女が僧院から高校に通えるよう、TPAのスタッフ皆で食費を支援しよう」ということに決まりました。

家族にお金を渡してもダメなので、村のお坊さんにお金を渡して、彼女の面倒を見てもらうことにしました。


スタッフは7,000ksずつ。シニアスタッフは10,000ksずつ出しました。

足りない分は日本人スタッフも出して、まずは半年分の150,000ksを渡しました。

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このような意見がスタッフから出て、支援できることになったのは大変嬉しかったです。



で、さらに仰天したのが、「皆で彼女にお金を渡そう」と決まったあとに、あるスタッフが

「彼女を自分の家でひきとりたい。自分の家に住んで、すぐ近くの高校に通わせてあげたい。スタッフ皆からの支援金で足りない分は、自分や自分の村で支援する」

と言い出したんです。

そのスタッフは、彼女とは会ったことすらなかったのに!!



自分の家に住ませてあげるって、普通思いつかなくないですか?

(スタッフの優しさに感動しすぎて、その日は一日仕事が手につかなくなった私)


結局、彼女は友達もいるので、他村の僧院に友達と一緒に行くことになりましたが、彼の申し出は本当にびっくりしました。

あとでそのスタッフに聞くと、「うちの村も高校になりたいから、生徒数を増やすために呼びたかったんだけどね」と言っていました。

こんな身近にも、「高校大作戦」をしている人がいたとは・・・。

(詳しくは、前回記事参照 http://ngomyanmar.blog107.fc2.com/blog-entry-879.html


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お坊さんと彼女、お母さん



村の子供たちの教育の面倒を見ているお坊さんは多いです。

タンボジ入試のときも、お坊さんが数人いらっしゃいました。


タンボジに入れなかった子も、お坊さんが責任を持って、高校の近くにある僧院や寮などの受け入れ先を探してくれます。

高校に通うための選択肢の一つとして、タンボジセンターがあるようです。



ただ、タンボジセンターが他と違うところは、

・人数制限が厳しいこと

・規則が厳しいこと

・農業を通じた「リーダー育成」のためのカリキュラムがあること

・里親さんやスタディーツアーなど、日本人と交流する機会がある

ということでしょうか。



施設や予算の関係で、年に8名しか受け入れできません。

教育を受けたい子はたくさんいても、全員を受け入れることはできません。

少ないながらも、「ご縁」があってタンボジセンターにやってきた子供たちを、しっかりケアしていきたいです。

一歩一歩は小さくても、いつかはゴールにたどり着くと信じ、少しずつ進んでいくしかありませんね!



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今年の入寮式の様子。




さて、タンボジセンターの運営費は、里親さんのご支援で成り立っています。

一人の子どもに、10人の里親さんがついて支えます。

お手紙のやりとりができたり、フェイスブックなどで子供たちの写真を頻繁に見ることができるのが特徴の里親制度です。


支援金額は、1か月1000円×24か月(2年間)。

現在、9年生の里親さんを募集しております。


以下のリンク先の、「①寮生への支援(手紙交流あり)、②寮運営への支援(手紙交流なし)」です。

http://terrapeople.or.jp/main/509.html



申込みされる場合は、以下リンクより。

【奨学金支援】ミャンマー・タンボジ寮生(手紙交流あり)
【奨学金支援】ミャンマー・タンボジサポーター(手紙交流なし)

のどちらかをお選びください。

http://terrapeople.or.jp/main/67.html


里親さんは、金銭的だけでなく、心の面でも子供たちを応援してくれる存在です。

たとえ会えなくても、「遠い日本で応援してくれている人がいる」と思えるだけで、子供たちの心の支えになっているようです。

ご興味ありましたら、ぜひお問い合わせください~。




タンボジセンターの様子をもっと見てみたい方は、スタディーツアーも検討してみてください。

私がアテンドして、わかりやすく、深~く説明します♪


<スタディツアー詳細>
日程 : 2018年9月14日(金)~9月21日(金) 7泊8日
場所 : ミャンマー連邦共和国シャン州、ヤンゴン
参加費 : 91,000円(税込98,280円)
申込締切 : 2018年7月31日(火)
定員 : 9名(定員に達し次第、募集を終了します)
最少催行者人数 : 6名
対象 : 高校生~シニアの方まで幅広く歓迎です!

ツアー詳細はこちら
http://terrapeople.or.jp/main/61.html



生徒たちと一緒に農作業して、腰が痛い~!

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