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2018.07.06
子どもに教育を受けさせたい村の、驚きの戦略とは!?
ミンガラーバー
今日から出張で3泊家を留守にしています。同じシャン州内なのでそんなに遠くないけど。
ディディーも卒乳しているので、お留守番。
昼間はアンティー(ディディー)と保育園(チッチ)、夜は夫が二人の世話をしてくれます。
さっき電話してみたら、ディディーが電話でいろいろ話してくれて可愛かった~。
バブバブと、何やら長く話していましたが、「おやすみなさい」と聞こえた気がした!!
(まだ1歳9か月なのにこんなに話せるなんてスゴイ☆ミ ←親ばか)
夜、ホテルの部屋で一人でいても、やることも特にないので、ブログを書いています。
子供らの世話もないし、晩御飯作ったり、食器洗ったり、明日のご飯の用意もしなくて良い・・・ヒマ。
さて、先日行った村の話です。(久々に、真面目に仕事関係のネタ)
奨学金を渡す高校の調査に行きました。
(ミャンマーの高校は、KG、0年生、1年生、2年生~10年生までの12学年が全部通う学校です。)

ティーエー村のティーエー高校。
この2階建ての立派な校舎は、2000年頃に、村が建設しました。
学校は、本当なら政府が建てるものですが、ミャンマー政府は予算が足りないので、なかなか全部の学校を建てることができません。
いつまで待っていても学校は建たないので、村が自分たちで建てる必要があります。
豊かでもない、小さな村が学校を建てるというのは大変なことです。
「これから基礎を作ります。基礎工事のために、1軒○○ksずつ集めます」
「今年は壁をつくるので○○ksです」
と、毎年少しずつお金を集め、進められるところまで工事を進め、少しずつ建設してきたそうです。
(全部お金が貯まってから一気に建てるのではなく、少しずつ建てるのが何とも不思議・・・。でも、それがこちらのやり方なのです)
生徒数は250名くらいで、11村から子供たちが通ってきているとのこと。
ティーエー村の子供たちは100人程度で、約150人は他の村から来ている子どもたちです。
他村からの子供たちは、家が遠いので家から通学することができません。
そのため、男の子はティーエー村の僧院に寝泊りし、女の子は旧校舎を寮として使用しています。
寮費は1年間250,000ksです。これで、食費を賄っています。
寮費の250,000ksを払えない家庭も多く、足りない分はティーエー村が支援しているそうです。
150人もいる寮の子供たちの朝ごはんは、ティーエー村の各家庭が当番制で作ります。毎日2軒ずつが担当します。

旧校舎を利用した女子寮。一人のスペースは畳一畳分くらい。
プライバシーも何もない環境ですが、これが村の寮のスタンダードです。
寮に住んでいるのは、ティーエー村の子どもではなく、他村の子供たちです。
「他村の子供たちのために、何でそこまで支援できるの?」という疑問が湧いたので、質問してみました。
以下、学校教育委員会(PTA的なやつ)の回答。
高校になるには、生徒数が500人いなければいけないという政府のルールがある。
この村の子供たちだけでは、500人も集めることはできない。
すると、中学校までしかなれないので、高校へは他の町に行かないと通えなくなってしまう。
お金がある家の子はそれでも良いが、お金のない家の子供は町に行けないので、高校に通えなくなってしまう。
村の皆が高校に通えるようにするために、頑張って他村の子供たちを受け入れているんだ。
という回答でした。
スゲー!!!
日本にいると、高校に通う子供の人数がどうだとか、普通の人は意識しませんよね。
村の子供たちに教育を受けさせるために、先生や村の大人や僧院が一丸となって、生徒数を増やす取組を行っているんです。
(ちなみに、ティーエー高校は250人しか生徒がいませんが、先生が頑張って指導したおかげで子供たちの成績が良いので、人数が少ないけど特別に高校として認められたそうです)

6年生の教室。教室が足りないので、小屋みたいなところで勉強します。

図書館。
図書館を設置している学校は多いですが、本の数がとても少ないです。
特に低学年用の絵本が少ないので、支援してほしいと先生が言っていました。
保育園もありましたが、先生の家を保育園として使用しているので、本当は保育園の園舎も必要だと言っていました。
頑張っている村ですが、まだまだ足りないものもたくさんあるようです。

あまり外国人が来ない地域なので、日本人を見て喜ぶ子供たち。可愛い。

お昼ご飯をPTAの人の家でいただきました。美味しかった!
2018年度は、この高校に通う9年生6名に奨学金を渡します。
経済的に貧しいけど、勉強を頑張っている子を6名選んでもらうように先生にお願いしてきました。
また、いろんな村の子どもがいるので、できるだけ子どもの出身村が被らないように選んでもらうことにしました。
この奨学金は、日本の里親さんからの支援で成り立っています。
一人の子どもにつき、里親さん一人についてもらいます。
月2,000円×24か月(2年間)の支援です。
子どもからは年に2回、英語の手紙が届きます。(日本語訳つき)
また、里親さんから手紙を書いていただいた場合は、子どもに届けます。(日本語で書いても翻訳します)
現在、里親さんを募集しています。
以下のリンク先の、「③通学生への支援」です。
http://terrapeople.or.jp/main/509.html
申込みされる場合は、以下リンクより。
【奨学金支援】ミャンマー・シャン通学生(地球市民奨学金) をお選びください。
http://terrapeople.or.jp/main/67.html
※この学校の子どもへの支援を希望する場合は、備考欄に「ティーエー高校の生徒希望」とご記載ください。
この学校は6名のみですので、ご希望の方はお早目にお願いします♪
こういう風に村に行って、村のために頑張っている大人たちを見ると、心を打たれます。
一緒に行ってくれたパオ族のローカルNGO団体のおっちゃんも、パオ地域の発展のために一生懸命取り組んでいて、頭が下がります。(図書館の写真に写っている、白ひげのおっちゃん)
また、「校舎が必要」「図書館の本を充実させたい」「保育園が必要」「奨学生の人数をもっと増やしてほしい」という声を聞くと、なんとかしてあげたいな・・・という気持ちになります。
安請け合いはできないので、なんとも歯切れの悪い返事しかできず、いつも「うーん」と思います。
もっとたくさん、いろんな支援ができれば良いのだけど・・・まだまだ力不足でもどかしい思いです。
今回は真面目すぎましたか?
ミャンマーの村の様子、農村開発についてもっと知りたい方は、スタディーツアーも検討してみてください。
私がアテンドして、わかりやすく、深~く説明します♪
<スタディツアー詳細>
日程 : 2018年9月14日(金)~9月21日(金) 7泊8日
場所 : ミャンマー連邦共和国シャン州、ヤンゴン
参加費 : 91,000円(税込98,280円)
申込締切 : 2018年7月31日(火)
定員 : 9名(定員に達し次第、募集を終了します)
最少催行者人数 : 6名
対象 : 高校生~シニアの方まで幅広く歓迎です!
ツアー詳細はこちら
http://terrapeople.or.jp/main/61.html
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今日から出張で3泊家を留守にしています。同じシャン州内なのでそんなに遠くないけど。
ディディーも卒乳しているので、お留守番。
昼間はアンティー(ディディー)と保育園(チッチ)、夜は夫が二人の世話をしてくれます。
さっき電話してみたら、ディディーが電話でいろいろ話してくれて可愛かった~。
バブバブと、何やら長く話していましたが、「おやすみなさい」と聞こえた気がした!!
(まだ1歳9か月なのにこんなに話せるなんてスゴイ☆ミ ←親ばか)
夜、ホテルの部屋で一人でいても、やることも特にないので、ブログを書いています。
子供らの世話もないし、晩御飯作ったり、食器洗ったり、明日のご飯の用意もしなくて良い・・・ヒマ。
さて、先日行った村の話です。(久々に、真面目に仕事関係のネタ)
奨学金を渡す高校の調査に行きました。
(ミャンマーの高校は、KG、0年生、1年生、2年生~10年生までの12学年が全部通う学校です。)

ティーエー村のティーエー高校。
この2階建ての立派な校舎は、2000年頃に、村が建設しました。
学校は、本当なら政府が建てるものですが、ミャンマー政府は予算が足りないので、なかなか全部の学校を建てることができません。
いつまで待っていても学校は建たないので、村が自分たちで建てる必要があります。
豊かでもない、小さな村が学校を建てるというのは大変なことです。
「これから基礎を作ります。基礎工事のために、1軒○○ksずつ集めます」
「今年は壁をつくるので○○ksです」
と、毎年少しずつお金を集め、進められるところまで工事を進め、少しずつ建設してきたそうです。
(全部お金が貯まってから一気に建てるのではなく、少しずつ建てるのが何とも不思議・・・。でも、それがこちらのやり方なのです)
生徒数は250名くらいで、11村から子供たちが通ってきているとのこと。
ティーエー村の子供たちは100人程度で、約150人は他の村から来ている子どもたちです。
他村からの子供たちは、家が遠いので家から通学することができません。
そのため、男の子はティーエー村の僧院に寝泊りし、女の子は旧校舎を寮として使用しています。
寮費は1年間250,000ksです。これで、食費を賄っています。
寮費の250,000ksを払えない家庭も多く、足りない分はティーエー村が支援しているそうです。
150人もいる寮の子供たちの朝ごはんは、ティーエー村の各家庭が当番制で作ります。毎日2軒ずつが担当します。

旧校舎を利用した女子寮。一人のスペースは畳一畳分くらい。
プライバシーも何もない環境ですが、これが村の寮のスタンダードです。
寮に住んでいるのは、ティーエー村の子どもではなく、他村の子供たちです。
「他村の子供たちのために、何でそこまで支援できるの?」という疑問が湧いたので、質問してみました。
以下、学校教育委員会(PTA的なやつ)の回答。
高校になるには、生徒数が500人いなければいけないという政府のルールがある。
この村の子供たちだけでは、500人も集めることはできない。
すると、中学校までしかなれないので、高校へは他の町に行かないと通えなくなってしまう。
お金がある家の子はそれでも良いが、お金のない家の子供は町に行けないので、高校に通えなくなってしまう。
村の皆が高校に通えるようにするために、頑張って他村の子供たちを受け入れているんだ。
という回答でした。
スゲー!!!
日本にいると、高校に通う子供の人数がどうだとか、普通の人は意識しませんよね。
村の子供たちに教育を受けさせるために、先生や村の大人や僧院が一丸となって、生徒数を増やす取組を行っているんです。
(ちなみに、ティーエー高校は250人しか生徒がいませんが、先生が頑張って指導したおかげで子供たちの成績が良いので、人数が少ないけど特別に高校として認められたそうです)

6年生の教室。教室が足りないので、小屋みたいなところで勉強します。

図書館。
図書館を設置している学校は多いですが、本の数がとても少ないです。
特に低学年用の絵本が少ないので、支援してほしいと先生が言っていました。
保育園もありましたが、先生の家を保育園として使用しているので、本当は保育園の園舎も必要だと言っていました。
頑張っている村ですが、まだまだ足りないものもたくさんあるようです。

あまり外国人が来ない地域なので、日本人を見て喜ぶ子供たち。可愛い。

お昼ご飯をPTAの人の家でいただきました。美味しかった!
2018年度は、この高校に通う9年生6名に奨学金を渡します。
経済的に貧しいけど、勉強を頑張っている子を6名選んでもらうように先生にお願いしてきました。
また、いろんな村の子どもがいるので、できるだけ子どもの出身村が被らないように選んでもらうことにしました。
この奨学金は、日本の里親さんからの支援で成り立っています。
一人の子どもにつき、里親さん一人についてもらいます。
月2,000円×24か月(2年間)の支援です。
子どもからは年に2回、英語の手紙が届きます。(日本語訳つき)
また、里親さんから手紙を書いていただいた場合は、子どもに届けます。(日本語で書いても翻訳します)
現在、里親さんを募集しています。
以下のリンク先の、「③通学生への支援」です。
http://terrapeople.or.jp/main/509.html
申込みされる場合は、以下リンクより。
【奨学金支援】ミャンマー・シャン通学生(地球市民奨学金) をお選びください。
http://terrapeople.or.jp/main/67.html
※この学校の子どもへの支援を希望する場合は、備考欄に「ティーエー高校の生徒希望」とご記載ください。
この学校は6名のみですので、ご希望の方はお早目にお願いします♪
こういう風に村に行って、村のために頑張っている大人たちを見ると、心を打たれます。
一緒に行ってくれたパオ族のローカルNGO団体のおっちゃんも、パオ地域の発展のために一生懸命取り組んでいて、頭が下がります。(図書館の写真に写っている、白ひげのおっちゃん)
また、「校舎が必要」「図書館の本を充実させたい」「保育園が必要」「奨学生の人数をもっと増やしてほしい」という声を聞くと、なんとかしてあげたいな・・・という気持ちになります。
安請け合いはできないので、なんとも歯切れの悪い返事しかできず、いつも「うーん」と思います。
もっとたくさん、いろんな支援ができれば良いのだけど・・・まだまだ力不足でもどかしい思いです。
今回は真面目すぎましたか?
ミャンマーの村の様子、農村開発についてもっと知りたい方は、スタディーツアーも検討してみてください。
私がアテンドして、わかりやすく、深~く説明します♪
<スタディツアー詳細>
日程 : 2018年9月14日(金)~9月21日(金) 7泊8日
場所 : ミャンマー連邦共和国シャン州、ヤンゴン
参加費 : 91,000円(税込98,280円)
申込締切 : 2018年7月31日(火)
定員 : 9名(定員に達し次第、募集を終了します)
最少催行者人数 : 6名
対象 : 高校生~シニアの方まで幅広く歓迎です!
ツアー詳細はこちら
http://terrapeople.or.jp/main/61.html
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