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 このブログは、地球市民の会非公認ブログです。
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NGOミャンマー駐在員のハリキリノート

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ミンガラーバー。

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先日より、Ready for !というサイトでご寄付をお願いしています。
このブログでも何度も書いているヤンゴンで有機野菜を販売するお店「グリーンヒル」の運営資金(家賃)を捻出するために、ぜひお力をお貸しください!

NHK「アジアで花咲けなでしこたち」にも出た、我らがTPAのプロジェクトマネージャー、柴田さんがクラウドファンディングに挑戦中!
こちらのリンク、ちょっと見てみてください。

https://readyfor.jp/projects/myanmarorganicfarm

詳しくは、またブログで紹介します。今日はちらっとお知らせまで。
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と、前回のブログに書いたのですが、ブログで詳しく紹介する間もなく、あっという間に目標金額の37万円を達成しました!!

このReady for !というサイトは、ネット上で寄付を集めることができるのですが、期間内に目標金額を達成しない場合は、寄付がもらえず、目標を達成したらもらえるという仕組みになっています。
(目標達成の場合だけお金が引き落とされ、目標未達成の場合は引き落とされないという仕組み)

とりあえず、目標の37万円は達成したので、寄付金ゼロという悲しい事態になる心配はなくなりました。

いろんな方からご寄付と応援メッセージをいただいて、柴田さんをはじめ、TPAメンバー皆がとても嬉しい気持ちになっています。
応援してくださった方、ありがとうございます。

もう目標金額は達成しましたが、3月末まで引き続きご寄付を募集しております。
良かったら応援してください!!

よろしくお願いします☆



さて、このブログ、一応「NGOミャンマー駐在員」のブログなのですが、最近ぜんぜんNGOネタを書いていませんでした。
チッチネタばっかりの子育てブログと化しています。(あと、宣伝ばっかり!?)

なので、たまにはNGOらしいことを書きますね。
先日視察に行ってきた、給水事業のことです。


現在TPAは、外務省のNGO連携無償というスキームを利用して、チャウタロン地域の給水事業を行っています。

チャウタロンは、カックーのほうです。パオ族の地域です。
タウンジーから車で2時間弱。
日本とは違ってガタガタ道ですので、帰ってくるともうフラフラ・・・。

事業内容を簡単に説明すると・・・
水源より水をポンプで上にあげ、山の上に作る大きな水タンクにためます。
そして、そのタンクからパイプを村まで引いて、自然落差で村まで水がいくようにします。
パイプ全長44.5km、裨益人口約15,000名、建設費257,880,000ksのビックプロジェクトです。


KTL1

水源。
水は豊富にあり、人口に対して水量が足りることも試算済み。水質チェックもOK。


KTL2

こんな山道を歩いて行きました。
水源から山頂の水タンクまでのパイプが通る道です。
写真ではよくわかりませんが、かなり急な斜面で何回も滑り落ちそうになりました。


KTL3

山頂の水タンク。
65フィート×65フィート・・・って、ミャンマーの学校(60フィート×30フィートが基本サイズ)よりも大きい!!
「遺跡か!?」と言いたくなるような感じです。マチュピチュみたい?


KTL7

現場監督とコンサルに進捗状況を確認している様子。
TPAは建設に関しては素人ですが、図面を見ながらわかりやすく説明してもらえるので、ちょっとずつわかってきて楽しいです。


KTL5

作業員が寝泊まりする小屋。
ここに13人が雑魚寝しているそうです。


KTL4

こちらは村に建設中の水タンク。
山頂にあるマチュピチュ水タンクより、村の水タンクまでパイプで水が流れてくる予定です。


KTL6

水を運ぶのに消防車を利用しているらしい。
消防車は火事のときだけ活躍するのかと思っていましたが、なるほど、水を貯めて運ぶという仕事は消防車は得意ですもんね!


この事業は今のところ、建設は順調に進んでいると言って良いでしょう。

44.5kmにも及ぶパイプラインは、村の人たちの労働奉仕で土を掘ってもらったのですが、村の人たちの頑張りがものすごく、たった1日で終了してしまったとか・・・。
いろいろな地域での建設を見てきた百戦錬磨のコンサルタントのオジサンも「こんなに皆が頑張るのは見たことがない!」と驚き、部下の若い兄ちゃんも「あまりの進みの早さに、写真を撮るのが間に合わなかった箇所があります、スミマセン」と言うくらい。

建設(ハード)と合わせて、保健衛生研修(ソフト)もやっているのですが、研修の参加もとても素晴らしく、予定より早く目標人数を達成しそうです。
1回の研修に100人以上集まってくれるので、研修講師もやりがいがあるようです。

この事業は10月からスタートし、7月末で終了です。
2月はちょうど折り返し地点、このまま順調に進みますように!


もっと村の様子とか、NGOのプロジェクトのこととかもブログに書いていきたいですね。
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ミンガラーバー。
今日はハムシー村に行ってきました。
山の上の水源から水をひいてくるプロジェクトの進捗状況チェックです。

ハムシー村の上のほうにある水源から、パイプで水をひいてきます。
ハムシー村の高台に大きな水タンクを作り、そこに水をためられるようにします。
水は、ハムシー高校やハムシー高校寮(TPA建設、外務省ドナー)のために使われます。
また、近くにあるナウンシン村(TPAの循環型農業モデル村)までさらに水をひっぱり、乾季でも村で農業をできるようにします。

このプロジェクトは、佐賀の鶴田さんと森さんの仲良しコンビがドナーになってくださっています。
鶴田さんは農業の専門家、森さんは水の専門家ですので、「二人の得意分野を象徴するようなプロジェクトをしたい!」という想いがありましたので、ナウンシン村の農業用水をひいてくるというこの事業は、お二人にぴったりなのでありました。

もちろん、TPAはプレゼント型の支援はしません。
今回は、パイプ代や水タンクのお金は出しますが、穴掘りとパイプつなぎは村の人たちの労働奉仕となります。

パイプを入れる穴は、周辺の48村(1800世帯)の人たちが労働奉仕で掘りました。
村ごとに掘る範囲を決めて、1日で皆を集めて掘ったそうです。
1世帯あたり14フィートです。
1,800人もの人たちの力で掘りました。

ハムシー1

肉眼では見えないくらい遠くまで穴が続いています。
近くの村の人は山の上のほうを担当し、遠くの村の人は下のほうを担当したそうです。

穴を掘った後は、パイプをつなぐ作業がありました。
こちらは15名ずつ、11日間でやったそうです。
パイプの中に空気が入ると水が流れなくなるので、少しずつパイプをつないでいかないといけません。
なので、あんまりたくさん人数がいても意味がないのだとか。

ハムシー2

水が村に来た日には「水のお迎え式」が行われました。
太鼓や鉦などをたたいて、お水が来たことを祝います。

ハムシー3

あとは、水をためておくタンクの作成と、水源の整備が残っています。
水源は現在雨季で地面がぬかるんでいるため、当分作業ができないそうです。
水タンクは今の時期でもできるそうなので、早めに進めておいてもらおうと思います。
11月にドナーの鶴田さん森さんコンビがいらっしゃるので、お二人に完成した様子を見てもらえるように!

ハムシー4


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2012.01.18 水牛銀行調査
ミンガラーバー
先日は、水牛銀行をやっている村に新規プロジェクトの調査に行ってきました。

水牛銀行というのは、「JAグループさが」さんから資金をいただいて実施している事業です。
銀行と言っても、お金を貸すわけではありません。
水牛銀行は母牛を村の借りたい人に貸します。
母牛を借りるときに、借りる人は水牛銀行コミティーにレンタル代として30000ks払います。
そして母牛を育てて子牛を生ませ、子牛が乳離れをした際に、コミティーに母牛を返し、子牛代としてさらに30000ksを支払います。
つまり、合計60000ksで水牛を一匹手に入れることができるようになります。

また、コミティーは集めたお金をしっかり管理し、村の開発のために使います。
TPAからは、最初に母牛を買うお金をコミティーに支援するだけで、あとはコミティーと村の人たちの頑張りで、どんどん村の開発資金が増えていくという仕組みです。
他に、養豚銀行とニンニク銀行というのもあります。

JAグループさがさんには5年にわたって、これらの銀行事業を支援してくださいました。
そして、今では60を超える村が小規模銀行事業を行っています。
他にも希望する村はたくさんあるのですが、何しろ管理が大変ですので、これ以上村の数を増やすのは難しい!ということで、6年目からは第二フェーズとして、小規模銀行事業をさらに良くするための活動に充てることになりました。

2011年度は、給水事業と土着菌堆肥支援事業です。
TPAのプロジェクト地域には、水が確保できずに困っている村がたくさんあります。
そのため、豚のえさをたくさん確保できずに豚がやせていたり、水牛が水浴びできる場所がなかったりします。
また、共同農園で循環型農業を実施しようとしても、資材や種を買うお金がなくて土着菌堆肥を十分に入れられていない村もたくさんあります。

この日は、給水事業を希望しているタウンピョー村まで行ってきました。
タウンジーよりセレー方面に1時間半ほど。
今年の雨で道の土が流れて、石がボコボコの悪路です。
本当は4WDで行くような道ですが、めっちゃ古い普通のサルーンで、揺れに眠気を誘われながら村へと向かいました。
あまり外国人が来ない村ですので、子どもたちに「日本人だ」と言ってジロジロ見られますが、私は外見がほとんどミャンマー人化しているので、インパクトが少なくてなんだか子どもに申し訳ない・・・笑。

この村は、水源は近くにあるのですが、共同農園のあたりまでは水が来ていません。
共同農園では、とうもろこしやハトマメを育てています。
村を4つに区分けして、共同農園も4つに区分けし、それぞれの地域がそれぞれの農園に責任を持ってやっているそうです。
毎年、各区画は決まった額を集めなくてはいけない決まりがあり、競争しながら頑張ってやっています。
責任が分散して失敗することも多い共同農園ですが、この村は大変良い工夫をしているなと感じました。

その共同農園、今は何の肥料も農薬も入れないでやっているそうです。
化学肥料を使っていないのは、大変良いことですね。
でも、もっと収量を上げたいという想いがあり、土着菌堆肥をたくさん作って農園に入れたいと考えたのだそうです。
土着菌を作るには、農園の近くに大量に水を確保する必要があります。
そこで、水源から共同農園まで、パイプで水を引きたいというのが村の希望でした。

タウンピョー

なぜ土着菌を入れたいのかと質問すると、化学肥料は高いし、土が悪くなってしまったり、毎年たくさんの量を入れなければならないから良くない、という答えが返ってきました。
また、共同農園は村の皆が関わるので、もし土着菌堆肥でやってみてうまくいけば、自分の畑にも土着菌堆肥を取り入れる人が増えるのではないか、そうやって循環型農業を実践する人を増やしていきたい!という、コミティーの心意気も聞くことができました。

堆肥を作らない時期は、さらに先にある学校までパイプを引き、子どもたちが水を使えるようにしたいとのことです。
学校では、今は雨水をためて使っていて、乾季になると水が不足してこまっているようです。

なるべく多くの村を支援するために、1村に対する金額は少なめなのですが、パイプだけ支援してもらえれば、水タンクは村でお金を集めて建てるつもりだ、とのことでした。
なんだかやる気のあるコミティーで、気持ちの良い限りです。

JAさんが視察に来られるのは3月。
それまでに完成できるよう、段取りよく進めていかなくては!

タウンピョー2
12月6日から8日にかけて、ダムの専門家の先生に来てもらいました。
TPAは現在、タンテ地域にあるキントゥ堰の修繕事業を、外務省のN連(日本NGO連携無償資金協力)というスキームで行っています。

私たちはエンジニアではないので専門知識がありません。
そのため、専門家の先生に相談に乗っていただき、コントラクターがきちんと事業を進められるように監督していきます。

最初にある程度の設計をしていたのですが、事業開始後に改めて測量をした結果、いろいろと不都合な部分が出てきてデザインを変更したり、この雨季の大雨で大規模に破損してしまった部分があったり、村の人たちから新しい希望が出てきたりと、一筋縄ではいきません。
村の人の希望は入れてあげたいけど、安全面も確保し、なおかつ申請している内容が変わり過ぎないように調整しなければならないのです。
それを、専門知識のない小娘がやるのは至難の技です。
村人、コントラクター、役人、ドナー・・・と、様々な人たちの利害関係を調整して、皆が納得できるようにしなければ!
いったいどうすれば!!

そこで、専門家の先生の登場です。
コントラクターの出してきた図面をチェックして、安全面と村のニーズを取り入れながらも、ベースは申請時と変わらない案を作ってくださいました。

専門家の先生、スーパーバイザー、私、TPAスタッフ、コントラクター、エンジニア、灌漑局の人、村の堰管理委員会、国境省の人・・・たくさんのメンバーでミーティングです。
英語とミャンマー語と日本語が入り混じるミーティング。
専門家とエンジニアは英語で話しますが、村の人たちは英語がわかりませんので、私かエンジニアがミャンマー語に通訳します。
エンジニア用語が難しいんだよな・・・。
そして、専門家の先生はミャンマー語がわかりませんので、私かエンジニアが日本語か英語に通訳。
3つの言葉がわかるのって、私だけじゃーん!状態でした。

そんな3つの言葉が入り混じるミーティングをみっちり3時間!
頭が疲れました。
それから現場を皆で見に行って、ああだこうだと話し合いながら歩いて。
暑い日ざしの中、体力的にも疲れました。
若者でも大変な中、専門家の先生は70代後半なのですが、バリバリと仕事をされていました。すごい!

専門家の先生は、技術はもちろんすごいのですが、人生の大先輩ということもあり、ミーティングはとてもスムーズに進みました。
ミャンマーでは、とにかく男性で年上の方がえらいので、小娘の私としては、専門家の先生に皆をまとめてもらえて本当にありがたかったです。

しかし、こちらのエンジニアの技術レベルは相当に低いみたいです。
文系の私でも、ちょっと変だな?と思うところをそのままにしていたり、計算ミスを多発していたり・・・。
その辺も、図面を見ただけでわかる専門家の先生についてもらって、本当に良かったと思っています。

これからどんどん工事が本格化していきますので、しっかりモニタリングしていきたいと思います。
昨日は約束をすっぽかしたコントラクターでしたが、今日はちゃんと時間より少し早目に来ました。
昨日来なかった理由を聞くと、車とぶつかって、そのあとの話し合いやら手続きやらがあって遅くなった、と。
「その場で解決しておかないと、あとからだとどうにもならないだろ?」と、あたかも自分は悪くない感じで言ってくる。
たぶん、ぶつかったのはウソだと思う。
こちらとしては、何も言えませんけど。

前もこの人は、車が故障したとか言って2時間以上遅れてくるときもあったし、いつも書類の提出は「明日できる」と言いながら1週間かかる人です。
信用できない。
そんなに約束を破りまくって、彼の人生、あとで酷いことになるのではないかと、他人事ながら心配になります。


さて、先生とコントラクターの打ち合わせの結果、測量をしっかりやってもらうことになりました。
コントラクターが測量したデータをもとに先生が図面やらコストやら全部作ります。
その通りにコントラクターにやってもらう、できないようであれば別の会社を探す、という段取りです。
すぐにでも測量をしてほしいのですが、この人のことだから、一体いつになることやら・・・。


その後、灌漑省の人も事務所に来てくれました。
このプロジェクトについて協力をお願いすると、「困ったことがあったらいつでも相談してほしい」とのことでした。
灌漑省の人は英語も上手だし、技術力もしっかりあるエンジニア!という感じでした。
ミャンマーでは、役人さんがバリバリ技術者で工事などもやるそうです。
先生の後ろ盾があったこともあり、これからも何かあったらしっかり助けてもらえそうです。


さて、先生と私がいろいろと堰の打ち合わせをしている一方で、事務所のトゥンウィンさんは書類作成に追われていました。
国境省から、2003年のTPA活動開始から今までのプロジェクト村、期間、資金、裨益人口を一覧表にして出せと言われ、てんてこ舞いです。
いくつあるかわからないほど事業があり、しかも昔のデータなんてほとんど残っていない中で、そんな資料を2日で作れだなんて、はっきり言って無理な注文です。
しかも、何のために使うのかよくわからない資料です。
いつもいつも、これに困らされる・・・。
トゥンウィンさん、休日出勤決定です。はぁ。


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